フランス印の開発
   昭和34年、出張でパリに滞在していた鳥越製粉の役員がホテルの向かいの
食料品店で毎日買うフランスパンの美味しさに魅せられ、「このように美味しいフランス
パンを日本でも製造したらパンの一大革命」と考え、更に「フランスパン用の専用粉を
当社で製造できないか研究したい」と思い、フランス国立製粉製パン学校のレイモン・
カルベル教授に面会し詳しく指導を受け、同教授の紹介でフランス全国製粉大会に
参加させて頂き、フランスパンの実情を広い視野で見るという収穫を得ました。

   それからフランス小麦を日本に空輸してそれ
を徹底的に分析し、日本で試作した小麦粉を
フランスへ空輸してカルベル教授にもテストして
頂き、最終的には本場フランスの小麦粉よりも
優れているという評価を頂いて、 昭和35年春に
「フランス印」が誕生しました。




●フランスの水兵さんもベタ惚れした「フランス印」の味
   昭和41年5月、世界一周の途中神戸港に
入港したフランス空母「ジャンヌ・ダルク号」
の乗組員達が、上陸して食べたフランスパンに
「故国フランスで食べるのと全く変わらない」
と故郷の味を思い出し、帰国までまだ2ヶ月
かかる間、せめて艦内でこの母国の味と香りに
接したいという希望が続出したため、同艦では
急遽原料として使用されていた「フランス印」を
仕入れて艦内でパンを作ることに決定しました。
   これは乗組員数約1,000人の2ヶ月分という急な注文でした。鳥越製粉の納品のトラック
が神戸港第7突堤に到着すると乗組員達がどっと押し寄せ、「これで安心して航海ができ
る、日本で本場のフランスの味を積込めるとは思わなかった」とおおはしゃぎで積込みを
終わりました。
   「日本の製粉技術の優秀さを寄港する先々で宣伝しますよ」と、艦長さんもニコニコ顔
であったようです。


戻る